はじめに:ふと目が覚めた夜に
「このままでいいのかな…」
ふと夜中に目が覚めたとき、そんな言葉が頭をよぎりました。
私は医師として働いています。
決して仕事が嫌いなわけじゃない。むしろ、臨床は好きです。患者さんと向き合い、状態が良くなっていく過程を見るのが嬉しい。今でも、やりがいを感じています。
でも、今はそれだけでは割り切れない気持ちがあります。
私は「臨床」が好きだ
もし一人暮らしだったら、きっとこのまま臨床医としての毎日に満足していたと思います。
時間も体力もすべてを仕事に注げる環境なら、それこそ“趣味みたいなもの”として楽しめるくらい、私はこの仕事が好きです。
患者さんと向き合い、回復を見届ける日々は、私にとって何よりのやりがいでした。
だけど「母親」であることも、私の大切な役割
でも、私は「医師」である前に、「母親」でもあります。
家族がいて、子どもがいて、そして夫がいます。
保育園の頃は、ある程度“外注”でなんとかなった。
でも、小学生になった今、子どもの変化は目を見張るほどです。
小学生になった子どもとの時間が変わった
「今日、友達と野球したんだ」
「ママ、この絵一緒に描こう!」
そんな風に、子どもが自分の言葉で世界を語り始めました。
それはすごく嬉しくて、誇らしい。だけど同時に、「私はちゃんと向き合えているのかな」と思うようにもなりました。
「医師を辞めたい」わけじゃない。「働き方」を変えたいだけ
臨床を辞めたいわけじゃない。
だけど、毎日遅くまで働いて、休日はぐったり…。夜中まで電話がかかってくる…。そんな働き方を続けていたら、子どもの大切な時間を見過ごしてしまう。
今の時短勤務でも、正直ギリギリです。
やりたいことも、向き合いたい人たちも、どちらも大切だからこそ、私は「働き方」そのものを見直したいと思うようになりました。
時短勤務でも限界はある。鍵は“時間単価”にあった
時短勤務にしたことで、自由な時間は少しできた。
だけど、収入は下がった。ボーナスも、キャリア評価も低く見られる。
そこで私が出会った考え方が、「時間単価」という発想です。
1日10時間働いて年収1,200万よりも、1日5時間働いて800万稼げるなら、後者の方が“人生の満足度”は高い。
時間単価を上げる働き方とは?
私が今、挑戦しているのが、
常勤を残しつつ、個人事業主として副業を育てる働き方。
病院のバイトを増やすのではなく、
- Web発信
- 医師向けサービス構築
- 企業とのパートナー連携
など、自分の“専門性”と“スキル”を活かした副業を、家でもできる形で始めています。
常勤+副業で個人事業主に。“収入の柱”を分けるという選択肢
個人事業主になると、「収入の柱を複数持てる」「経費を使って節税できる」など、医師にとってのメリットも大きいです。
しかも、社会保険や福利厚生は常勤で担保できるので、リスクも少ない。
転職は、収入アップではなく「時間を取り戻す手段」
「副業したいけど、そんな時間ない」
そう思う方も多いと思います。私もそうでした。
でも、実は“時間単価”が上がる転職は可能です。
年収はそのまま、でも勤務日数が減る。拘束時間が短くなる。
そんな職場、ちゃんと探せばあるんです。
私がよく見ているのは以下のようなサイトです:
転職って、「逃げ」じゃなく「設計」なんですよね。
時間を味方につけるための、戦略的な選択肢。
おわりに:子どもと笑いながら暮らす未来のために
「このままでいいのかな」
あの夜中のつぶやきは、私に新しい一歩を踏み出させてくれました。
自分の好きな仕事を続けながら、
子どもの成長にもしっかり寄り添える。
そんな働き方、必ず実現できると思っています。
参考文献
- 厚生労働省:医師の働き方改革に関する検討会報告書(2023)
- OECD:Health at a Glance(2023)
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構:「時間単価」視点のキャリア設計
- 日経メディカル:「医師の副業事情と将来不安」調査レポート
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