「医局、辞めようかな……」
忙しさ、理不尽な人間関係、将来への不安──
医局に所属している医師なら、一度はこんな気持ちを抱いたことがあるのではないでしょうか。
私もそうでした。
家庭との両立、やりがいとのバランス、キャリアの見通し……何度も何度も迷いました。
でも、私は結局辞めませんでした。
それでも、確かに“働き方”は変えました。
医局を辞めることがすべてではない──。
むしろ、辞めないことで守れるもの、得られるものもある。
私が選んだのは、「医局には残る。でも、整える」という道でした。
・時短勤務に切り替える
・副業で収入と視野を広げる
・情報収集で“辞めなくてもいい安心”を得る
本記事では、「辞めないけど人生を整える」ための働き方戦略と、
なぜ今、医局に所属し続けているのかという私自身のリアルな葛藤と選択をお伝えします。
医局は不合理。でも、それだけじゃない。
- 理不尽さ、忖度、不透明な評価。確かにツッコミどころ満載の組織。
- でも、同じ価値観を共有できる仲間がいる。
- そして、自分を本気で育ててくれる上司がいる。
ちょっと離れたところから見て、「これって、実は恵まれていたのかもしれない」って気づきました。
「専門性」「総合力」を鍛えるなら、医局が最速かもしれない。
- 自分が患者だったら、専門性の高い医師に診てほしい。
- 自分より専門性の高い医師と気軽に繋がれる関係があるのってすごいこと。
- 論文指導・カンファ・指導医との濃い関係性は独学では得られない。
でも、教授になるつもりはない。できれば、部長にもなりたくない。
出世していくことがすべてではない。
教授になって研究と組織運営に追われる未来も、
病院の管理職として板挟みにされる日々も、
今の私が目指したい方向ではない。
それでも、医局を「完全に辞めたい」とは思わなかった。
理由はシンプルで──
医局には、自分を成長させてくれた人たちがいて、
同じ温度感で医療を考える仲間がいるから。こんな人たち、滅多に出会えない。
私は、“上に行く”より、“つながり続ける”ことを選びたいと今は思ってる。
だから私は「副業」という第3の道を選んだ。
常勤ではなく時短勤務に切り替えた。
生まれた時間で、自分の興味・スキルを活かした副業を始めた。
副業といっても、医学の経験を活かせる仕事がたくさんある。
お金のためというより、「選択肢を持つ」ための副業。
副業と並行して、「外の世界」を知る手段:転職サイト活用
辞めるつもりはなくても、情報武装はしておくべき。
年収相場/時短OKな病院/在宅勤務OK(オンライン診療など)の求人など、自分の居場所を再確認できる。
面談するだけで視野が広がった。「自分には他の道もある」と知ることは安心につながる。
医局との“ゆるやかなつながり”が未来を作る
いつか完全に辞める日が来るかもしれない。
でも、敵対ではなく、支援する立場になりたい。
教育支援、感染症講義、論文添削、副業ノウハウ共有──方法はいくらでもある。
「医局にメリットをもたらす存在」として関わり続けたいし、メリットをもたらせる力もつけたい。
まとめ:「医局を辞めずに、人生を変えることはできる」
医局を辞めない選択は、弱さではなく「別の強さ」だと思う。
時短勤務も、副業も、医師の専門性と両立できる。
「全部やめる」でもなく、「全部抱える」でもない。
“整えていく”という第3の選択肢が、今の私の答えです。
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