専門医を取り終えた医師が直面する「その後のキャリア」とは?

最近よく聞くのは、専門医を取り終えて、常勤で働いていて、子持ちの医師たちのキャリア迷子。

今まで、医学部入試→卒試→国試→認定医/専門医→学位、取るために目標を立て、一心不乱に頑張ってきた。

・・・だけど取った後は?何を目標に頑張るの??

そう考え、キャリアに迷う医師が周りにたくさんいます。
私もその1人です。

私自身も、認定医から専門医、博士号、そして総合内科専門医まで取り終えた後、目の前には見えなかった景色が見えるのではないか、と期待していました。

でも、それは期待だけに終わりました。そこにあったのは大きな空白です。ここからは自分でキャリアを作っていかないといけないんだと感じました。

本記事では、専門医取得後に直面しやすいキャリアの分岐点や、その先にある選択肢について考えていきます。


目次

専門医取得後に訪れる「燃え尽き感」

ゴールに到達した後の喪失感

医学部に入ってから卒業試験、国家試験、認定医、専門医と、常に「次の試験」を目標に走り続けてきた人は多いでしょう。目標があるからこそ頑張れた日々。でも、その目標がすべて終わった瞬間、進む方向がわからなくなってしまうことがあります。

次の目標が見えなくなる理由

専門医を取れば、自動的にキャリアの次の扉が開く――そう考えていた人ほど、その後に続く“明確なゴール”が存在しないことに戸惑います。私です。「これで十分なのか」「次に何を目指せばいいのか」と、自分自身に問いかけることになるのです。


キャリアの方向性をどう見つけるか

臨床を極める道

王道は、指導医や科のリーダーとして臨床を極める道です。後輩の育成やチーム運営を担うことで、新たなやりがいを見つける人もいます。

研究や大学院に戻る選択

一方で、研究に没頭できる環境に魅力を感じる医師もいます。研究を再開することで、再び新しいモチベーションを得られることもあります。この働き方だと、現実的には大学に戻って研究をすることになります。教授などを目指す方はこの道になるのではないでしょうか。

自由度を高めるキャリア

最近は、非常勤や時短勤務、在宅診療、海外勤務、副業など、柔軟な働き方を模索する医師も増えています。「家族との時間を優先したい」「研究や起業に挑戦したい」など、自分の価値観に合った働き方を選べる時代になりつつあります。


「自由」を求める医師が増えている背景

ワークライフバランスの価値観の変化

かつては「医師として働き続けること」が最大の美徳でしたが、今は「医師である前に一人の人間である」という考え方が広がっています。

子育て・家庭との両立ニーズ

特に子育て世代では「キャリアのために家庭を犠牲にしたくない」という思いが強まっています。専門医を取り終えた今だからこそ、自分のライフスタイルを見直す医師が増えています。

医師以外のスキル活用

起業、執筆など、医師としての知識をベースに新しいスキルを掛け合わせる人もいます。こうした動きは「自由なキャリア」を手に入れる大きな鍵となります。


まとめ ― 資格の先にあるキャリアを自分でデザインする

専門医を取ったら終わり、ではありません。そこから先は、資格に縛られず「自分にとっての幸福とは何か」を見つめ直す時間です。

私自身が悟ったのは、求めていたのは「肩書き」ではなく「自由」だったということです。

大学院で研究をしたときに、病棟から連絡がかかって来ないんだ!ということがこんなにも自由なのかと実感したことがあります。その時の開放感がもう一度欲しい、そんな風に今は感じています。

医師は無意識に自己犠牲をしがちだと思います。それが溜まり溜まると、心に不調をきたします。

私もいい年になってやっと、自分のやりたいことが何なのかわかってきた気がします。

医療がこれからどうなるかわかりません。
これからの医師に必要なのは、誰かが決めたレールではなく、自分自身でキャリアをデザインする力です。

専門医を取り終えた今こそ、新しい選択肢を探し、自分にとって本当に価値ある働き方を始めてみませんか?

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この記事を書いた人

医師として10年以上働きながら、子どもを育てているママ医です。
医療の現場で働く中で、「このままの働き方をいつまで続けられるのか」と感じるようになりました。
同時に、AIやプログラミングが医療や社会を変えていく流れを感じて、
「もし私もこの波に乗れたら、何かが変わるかもしれない」と思うようになりました。このブログでは、AI・プログラミングの学び直し、医師としてのキャリア再構築、そして子育てと挑戦の両立という、日々の試行錯誤を記録していきます。
まだ“できた人”ではなく、“変わりたいと願う人”としての記録です。
私の迷いと実験の記録が、誰かの次の一歩のヒントになれば嬉しいです。

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