自信も時間もない人向け!総合内科専門医対策

総合内科専門医

初めまして。市中の総合病院で勤務医として働いているKateです

私は、2024年に総合内科専門医試験を受けました

常勤として働き、幼い2人の子供を育てながら、試験勉強を行って合格するのは絶対に無理だと思い、半ば試験を受けることを放棄していました

総合内科専門医試験を受ける人は年代的に忙しい(仕事や育児など)と推察され、効率の良い勉強方法を共有できればと思います

このページでは私が行った「総合内科専門医」の勉強方法をお伝えします

時間に追われる中で、どのような勉強法が効率的か私なりに考えたので参考にしていただけると嬉しいです

総合内科専門医とは

まず、大前提として、総合内科専門医って何?とる意味あるの?ってことですよね

私もよくわかりませんでした

私は基本領域資格が認定内科医です

なので専門医制度が変わっても、実際に何か変わるわけでもなかったのが正直なところです

では、総合内科専門医って何なのか??説明していきます

2018年度に新制度が導入され、内科学会では

というように説明されています

よくわかりませんが・・・要は、内科医の総合力の証のようなものだということでしょうか・・・

旧「内科専門医」が新「総合内科専門医」にあたります

では取得するメリットは何なのか、というところから考えてみましょう

総合内科専門医をとるメリット

  • 内科指導医の資格が取得できる
  • 給料アップの可能性がある
  • 専門知識と技術、医療の質の向上

総合内科専門医所持の最大のメリットは、内科指導医の資格が取れるということです

2027年度までは内科指導医となるためには、認定内科医+サブスペシャリティ専門医で必要条件を満たしますが、

2028年度からは内科認定医が事実上無効となり内科指導医の数は減ると予想されます

病院が内科研修プログラムを提供するためには、

5名以上の内科指導医が必要で、内科指導医を持っていると就職に優位になる可能性があります

この内科指導医、実は総合内科専門医を取らなくても「内科専門医+1回以上更新」でも取得は可能です

なので、現在内科専門医を持っていて、指導医を取ることだけが目的なら、

わざわざ総合内科専門医試験を受ける必要はないかもしれません

ただ、基幹病院で指導的立場で仕事をしたいのであれば、総合内科専門医を取得が推奨されるでしょう

また、当院では専門医取得毎に5000円/月くらい給料アップするようです

私の場合は

  • 内科認定医+サブスペシャリティ専門医の資格保有であったため、今後内科認定医は”絶滅”する資格であることを認識したから
  • このまま総合病院で勤務医として働き続けるにしろ、クリニックなどに勤めるにしても、総合内科専門医はメリットに働く可能性が高いと感じたから
  • 総合病院で勤務している間に、病歴要約提出「免除」※の間に取得した方がいいと感じたから

上記の理由で一念発起し、総合内科専門医取得を目指しました

総合内科専門医試験の概要   

総合内科専門医試験は、一般問題(50/200題)と臨床問題(150/200題)の計200題です

出題方式は、内科専門医試験と同様にMultiple Choice Question〈MCQ〉を使用したマークシート方式です

単一回答形式で、複数選べの問題は出ません

ちなみに以下が過去10年の受験者数と合格率を示したものです

※2020年度、2021年度は新型コロナウイルス感染症のため中止

2023年度は例外的に合格率が高いですが、例年を見て分かる通り合格率は60%〜80%で、決して合格率の高い試験ではありません

私も受けてみて思いましたが、対策しないで合格するのはかなり難しいです

でも、出題傾向もあり、単一回答(全て選べ形式の問題でない)のため、ある程度やれば受かる試験です

このブログでは、効率的に試験対策を勧めるためにどのようなやり方があるか、お伝えできればと思います

試験日・試験会場

2024年度は2024年11月10日 9:00〜16:00で行われました

総合内科専門医試験は例年9月に実施されていましたが、台風等による気象災害が原因で2024年度以降11月に変更されました

試験会場は横浜、大阪の2地域から選択可能でした

私は、2024年に大阪会場のハービスホール(ザ・リッツカールトンホテルの近く)に受験しました

JR大阪駅から地下道で直結しているとはいえ、やや距離があったので前日の下見は必要と思いました

ホテルも駅近くは試験直前はほぼ予約できなかったのでなるべく早めにホテルを予約しておくことをお勧めします

受験資格について

自分が受ける試験が総合内科専門医試験なのか、内科専門医試験なのか、ややこしいですよね

受験資格については、自分の基本領域資格が「認定内科医」なのか「内科専門医」なのか、で変わってきます

詳しくはこちらの記事をご覧ください

 内科専門医と総合内科専門医の違いについて

いざ、勉強を始めよう!と思ってもなかなか何からやっていいかわからないですよね‥

以下は、私が行った勉強法を提示します

何より、年代的に忙しい日々だと思います

私も子供が小学生と年少で、フルタイム勤務なのでなかなか勉強時間がとれませんでした

そのため、長いスパンで対策をすることと、見直す時に見直しやすい、というところを意識しました

勉強開始時期と計画の立て方

  • 勉強開始時期: 私は1日に確保できる勉強時間とモチベーションの維持を考慮し、5月から勉強を始めました
  • 計画の立て方: 試験までの時間がある時期はやる気が起こりにくいため、まずは勉強を習慣化することを重視しました 毎日同じ時間に勉強することで、自然と学習リズムが整いました
  • 隙間時間の活用: 通勤時間などのわずかな時間も積み重ねれば大きな学習時間となるため、勉強できる工夫をしました

勉強時間の具体例

  • 朝: 子供が起きる前の4:30〜6:00(1時間半)
  • 通勤時間: 往復で約1時間、車の運転中にCare Net TVを流し聞きしました
  • 夜: ほとんど勉強できませんでした
  • 休日: 朝と夕で2時間くらい勉強し、子供と遊びながら耳でCare Net TVを聞く工夫をしました

勉強法のポイント

  • 早く始める: 私はゴールデンウィーク後から勉強を始めました
  • 勉強時間の確保: 隙間時間を見つけて少しずつ進めました
  • 復習を前提にした教材準備: 見直しやすい資料を用意しました
  • 仲間と協力する:受験をする同僚を見つけ、問題を出し合って対策しました
  • モチベーション維持:セルフトレーニング問題をいきなり解くのは難しいので、まずCareNeTVで復習してから解きました
  • 基本が大事:思った以上に国家試験の知識は忘れているので、まずは基本をしっかり固めるのが大事です
  • 問題集は増やさない:何冊も手を出すより、1冊を完璧にした方が知識が定着しやすいです

問題集・教材の活用

  • 有用だった教材:
    • セルフトレーニング問題集第5版
    • CareNeTV
    • 国家試験受験時に作成した自作ノート
    • 内科学会の過去問
    • MediLinkのイヤーノート(最新版)
  • 不要だった教材:
    • 紙のイヤーノート いつでもどこでも見れるMediLinkのイヤーノート(最新版)がおすすめです
    • 毎月送られてくる内科学会誌の問題  専門性が高く、時間が余ったら見るくらいでいいと思います

具体的な勉強手順

  1. 自作ノートの電子化:
    • フォトスキャンアプリで自作ノートをスキャンし、GoodNotesに取り込みました
    • iPadでいつでも見直せるようにしました
  2. 各科目の復習:
    • CareNeTVの動画で各科目を復習し、good noteの自作ノートに重要事項を記入
    • 必要に応じて動画のスクリーンショットをノートに貼り付けました
  3. 問題集の選定:
    • セルフトレーニング問題集第5版を主に勉強しました(私は3周し、できなかった問題に付箋を貼っておき直前に見直しました)
    • 内科学会の過去問 セルフトレーニング問題を解く前と後に力試しで使用しました(ほとんど使用しないので中古でいいと思います)
  4. 捨てる分野はやらない!
    • 総合診療、救急、漢方などは対策が難しいので勉強せずに受験しました

このような方法で試験対策を進め、着実に知識を積み上げていきました。

各科目はだいたい1〜2週間かけて学習していきました

計画的な学習と効率的な復習が、試験合格への鍵だと思います

私は教材としてセルフトレーニング問題集第5版を使用しました

これは内科学会が出版しており、大事な項目が多く含まれていると考えたからです

難点は、非常に難しいこと

中には奇問のような問題もありました

解き始めたときは苦痛でしかありませんでした・・・

そこで利用したのがcareNeTVです

CareNeTVは臨床医学に関する様々な動画コンテンツを提供しているサイトで、月額5500円のプレミアム会員になるとすべてのコンテンツが見放題になります

コンテンツはダウンロード可能で、オフラインでも視聴できます

この中には総合内科専門医対策のコンテンツも多数あり、私がお勧めするのは各科の先生が教えてくれる『総合内科専門医試験 オールスターレクチャー』です

複数の先生が教えてくれるため、より深い理解が得られます

試験に出ない可能性があるほど詳しい内容もありますが、実臨床でも役立つ情報なので私はメリットを感じました

これを受けてから問題集を解くのと、受けないで解くのとは雲泥の差でした

問題はコストです

私も以前、産休・育休後の復帰時に臨床への不安があり、毎月5500円を払ってコンテンツを見ていた時期がありました

見たいコンテンツが充実しており、教えてくださる先生方も著名な方ばかりで、「いい時代になったなぁ」と実感していましたが、コストは結構かかるな・・・と感じていました

しかし、実は株主になれば実質無料で半永久的にコンテンツを視聴することができるのです!

私もこれを知って株主になり、現在でもコンテンツを見続けています

興味がある方は、こちらに詳しくまとめていますので参考にしてください

今は株価が下がっているので、お得だと思います

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